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2002-06-07 環境問題

 最近は環境問題が何かと話題となるものである。環境問題においては優等生のように言われる路面電車であるが、本当に優等生なのか?単に感情的に路面電車が好きだから優等生ということにしたいと言う願望があるのではないかと常々疑問に思っているところである。環境問題に関しては広くて深い問題なので今後もこの社説で述べて行きたいと思っている。

 今日は路面電車の電車たる由縁の電気の話である。以前にも何かで書いたことであるが、資源エネルギー庁の新聞広告に電力を使用すると核のゴミが出る内容のものがあった。すでに日本の電力の4割は原子力発電によるものである。電車は電気を使用するのでクリーンな乗り物であるという意見があるがこれは全く当てはまらないことは明白である。確かに電力は水力・風力・地熱・波・太陽光などの発電方法もあるが、現在のところこれらのクリーンでエコロジーな方法による発電による電力は全体から占める割合は僅かなもので、水力発電を除いて実験的要素が強いものとして捉えられている。鉄道会社自身で必要な電力をこれらのエコロジーな発電方法でまかなうことが出来るのであろうか?現実問題として壁となって立ちはだかるのは発電コストであろう。私には残念ながら路面電車の発電コストを計算するだけの資料を持ち合わせていない。ただ現在電力会社から購入する電力料金よりは遥かに高い金額になるのは予想することができる。もしエコロジーな自家発電の方が安ければ、一斉に全国に自家用の発電所がたくさん出来ているはずである。発電効率のよい火力発電所でさえ、一部の大電力を消費する企業でしか持ち合わせていないのである。

 私は決して原子力発電を否定するつもりは毛頭ないが、発電した後に出る核のゴミに関してははっきりノーと言いたい。何万年にもわたって人類に影響を与える核の廃棄物は迷惑なゴミなのである。たとえば平安時代にこんなゴミが捨てられていたら現在の人類はとても困ることであろう。現在はまだ核の廃棄物を管理するのに電力会社や国がお金を拠出しているが、100年後、1,000年後、10,000年後に電力会社や日本国が存在する保証はないと言うよりは、10,000年後には電力会社や日本国は存在していないと断言してもいいだろう。将来の人類に管理のされることのない核のゴミを放置(現在は管理されている)することは許されないことだと思っている。

 石炭や石油を使用する火力発電はどうであろう。一番の問題は炭酸ガスが地球温暖化の原因だとされている。核のゴミも炭酸ガスも困った問題であるが、この二つのゴミ問題を解決するにはどちらが近道であろうか?私は炭酸ガスを炭素と水素に分離して炭素を取り出すことが低コストで出来る研究の方が現実的な話のような気がするのは私だけではないはずである。半減期が何万年も掛かるウランやプルトニウムのゴミを無害化することを考えるはよっぽどか近道であるように思うのは間違いではないはずである。また、炭酸ガスから分離された炭素を再利用することも考えられるし、全くの廃棄物として捨てても炭素が炭として捨てられるのであれば、どこの自治体でも核物質をすれるときのように反対運動は起きないことであろう。

 電力などのエネルギーに関しては私は多角的に検証するする必要があるのではないかと思っているのである。本当に電力会社から電力を購入するのがよいことか?電車ではなくディーゼルやガソリンにより電車を動かした方が効率的ではないのか?いろいろに関して詳細に比較検討する必要があると思っている。

 先ほど安く自家発電が出来れば各地に発電所が出来ると書いたが、コ・ジェネレーションとして補助的に電力がたくさん必要な真夏の昼間に発電を行うなどのことはよく行われているのである。私が昔勤めていた会社の本社ビル(東京都港区芝浦)が1984年に建て直された。この39階建てのビルの地下にはB747などで使用しているジェットエンジンを使用した発電機が2機稼動していると聞いた。当時このような発電機は東京都内でも50箇所程度あると聞いていた。この発電機ではビル全体の電力を供給するのではなく一部の 空調用電力を補助的に発電するものである。特に関東地域では真夏日の昼間には電力不足危機が毎年のように更新されている。電力会社が危機的状況になったときには電力の一部カットをすることがあると通告しているので、電力のストップがあったときには対応できるようにしておかなければならない準備とも考えられる。

 以上は一例であったが、電力などのエネルギーに関しては発電側だけではなく消費者側からもいろいろな対応方法があるはずである。夜間電力を使用して温水器を稼動させるのは電力消費者としては安く温水を手に入れる手段であるように思われるが、実は余剰電力が電力会社にあり、その有効利用に他ならないのである。

 自家発電の場合、必要なときだけ発電をすればよいが電力会社は1年365日、1日24時間常に電力を供給させ続けなければならないのである。電力が多く消費されているときには、発電機を止めようとする力が働くのである。この止めようとする力に 対抗してより多くの力を加えて発電機を決まった回転数で回し続けなければならないのである。火力発電所では、消費電力が多いときにはより多くの石油や石炭を燃やして多くの水蒸気を発生させなければならないのである。水力発電所ではより多くの水を放水して発電機に送り込まなければならないのである。しかし、問題なのは原子力発電所である。ここでは常に定格出力を発生させるに必要な水蒸気が常に生み出されていることである。小さな発電設備で大きな水蒸気を発生させることが出来るのが電力発電用の原子炉であるが、どういうわけか定格出力でしか発電が出来ないこととなっている。一部の原子力発電所で定格出力を半分にした運転などを行う「実験」が行われているが、現在のところ定格運転することが前提となっているのである。と言うことは無駄な電力が夜間に毎晩発生していることとなる。ここでもう面倒な原子力発電をやめてしまおうということは現実的な解決方法でないことは明らかである。ここですでに毎晩のように捨てられている電力を有効利用することを我々消費者も考えてもよい時期にさしかかっているのではないかと思っている。

 このように考えればきりのない電力やエネルギー問題に関しては是非とも読者さんも一緒に考えていただきたい問題だと思っている。

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著作:石崎達也 制作:有限会社タツヤ模型